土田浩翔プロは最高位戦日本プロ麻雀協会に所属するプロ雀士です。
オリジナルの麻雀戦術「土田システム」を駆使して数々のタイトルを手にしています。
ベテランの雀士としては珍しく、勝負師っぽさを感じさせない紳士的な風貌。麻雀番組でのユニークな解説も人気の、知名度が高いプロです。
今では大人気のツッチーですがそのプロ人生は決して順風満帆ではありませんでした。
そんなツッチーこと土田浩翔プロについてまとめてみました。
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土田浩翔の経歴
土田浩翔(つちだこうしょう)
1959年8月5日生まれ
大阪府出身
血液型はB型
最高位戦日本プロ麻雀協会所属
過去にはプロ連盟、日本麻雀機構、RMUに所属
59年生まれなので年齢は57歳ですね。
超が付くほどのベテランプロですが、現在所属の最高位戦に入ったのは2011年と最近です。
女流プロの日向藍子プロによく「同期だ、同期だ」と言われています。
・第11・22期鳳凰位
・第22・23期十段位
・第2回プログランプリ
・第9期最強位
・第26期王位
・第3・7・8回モンド21杯
・第4回モンド21王座
プロとしてのスタートは1986年日本プロ麻雀連盟に合格した時から。
2006年にプロ連盟から独立するまでに、プログランプリや王位戦、さらに十段戦や鳳凰位などのビッグタイトルも獲得しています。
プロ連盟時代には最強戦やTV対局での勝利もあり、かなり有名な打ち手になりました。
独立後は自身で創設した日本麻雀機構で活動。
RMUに参加してみたり退会したりと右往左往していましたが、2011年からは最高位戦日本プロ麻雀協会に参加。
再び落ち着いてプロ活動に専念しているようです。
雀鬼会に参加、そして破門?
雀鬼会に参加
土田プロはかつて桜井章一氏が主催する「雀鬼会」にも所属していました。
同じプロ連盟で雀鬼会の会員でもあった伊藤優孝プロの紹介で1991年に雀鬼と対面。雀鬼会のリーグ戦にも参加するようになりました。
当時は、雀鬼会のことを描いた漫画にたびたび土田プロが登場していました。
Vシネマ「雀鬼5」の敵役にも抜擢されていたので、雀鬼には気に入られていたのではないでしょうか。
しかしその後、雀鬼会を破門されてしまいます。
破門の経緯
その原因は今ではあまりハッキリさせられていません。
ですが、当時読んでいた近代麻雀にこの破門についての記事があったと記憶しています。
まず最初に読んだのが、雀鬼の土田プロに対するダメ出し記事でした。
何らかの公式戦の決勝で土田プロがリーチに対して字牌のドラを暗刻落とししてオリ。雀鬼流では3重ほどのご法度行為のこの打ち方を批判していました。
これに対して土田プロが反論というか言い訳を発表。
第一打に字牌を切らなかったりドラをテンパイまで切らないのは、初心者のための補助輪みたいなもの。上のレベルに行けば自由に切ってもいい。それが「裏・雀鬼流」だ、みたいな謎の理論を語っていました。
一読者であった私はこれを見て「うわあ。雀鬼に怒られないのかな?」と心配になったのを覚えています。
案の定、次の号で雀鬼は大激怒。
「オレは今でも字牌切ってない」とか「雀鬼流に裏など無い」などと怒りの記事を載せていました。
結局そのまま破門されてしまったようです。
絶縁関係の雪解け
破門後も土田プロは第一打に字牌を切らない打ち方を貫いています。
もっとも本人はこれを「趣味」だと公言しています。
ドラはテンパイ前に手放すこともあるので雀鬼流で打っているというわけではないようです。
2016年には自身の企画した対局番組「麻雀の鉄人」の解説に桜井章一氏を招いています。
二人の関係性には改善の兆しがあるようです。
にしてもこのPVでは雀鬼よりもツッチーの髪の量が気になります。
ちょいと増やした(?)だけでメチャメチャ若く見えます。
普段のままでも格好いいですけどね。
オカルト?土田システム
土田浩翔プロは独自の理論「土田システム」を持っています。
現代の麻雀常識では受け入れづらい内容ですが、実際にこの打ち方でタイトルを獲っているとなると頭から否定もしにくいんですよね。
その理論はオカルトの割に明確でわかりやすく、麻雀ファンにも(真似はしないけど)浸透しているようです。
一般的にはもろにオカルト雀士ですが、土田プロ自身は「私はデジタル」と宣言していました。
[ad#co-1]スジ対子
土田浩翔と言えば「トイツマスター」や「トイツ王国の王子」の異名を持つほど対子手の名手です。
その打ち方は、字牌を大切にしたり七対子とメンツ手を両天秤にかけなかったり、と今でも十分参考になります。
有名なのはやはり「スジ対子理論」でしょうか。
無理やり理屈で解説してみます。
- 自分(相手)がスジ牌を固めているとシュンツが出来にくい局(対子場)になる。(まあ、わかる)
- つまり対子場はスジ牌ばかりツモって来るときのことだ。(結果からすると、まあ……)
- だから対子場のときにはスジが固まるようなツモが来るのだ。(ええっ?)
そもそもこういう理論は思いつきで語っているわけではなく、過去の牌譜などのデータから検証したものだそうです。
決してフザケているわけではなく、公式戦も自分の理論に基づいて打っています。
打ち筋も和了り方も派手なので、TV対局などで勝つ時にもやたらと目立ちます。
その辺りが人気の要因にもなっていそうです。
ちなみに5が対子の時に2と8の両方は重ならないそうです。知らんがな。
左8はピンチ
土田プロによると、親にとってサイコロで8の目が出たときにはピンチだそうです。
良くないことが起こる前触れだとか。
最近は配牌まで全自動の卓が増えましたが、サイコロを振って開門場所を決める卓だと8の目が一番取りづらいとされています。
数字が小さければ牌を数えやすいですし、大きい数字が出れば反対側から数えればいいワケです。
アマチュアなら8のような取りづらい出目の時は北家が山を切ってあげればいいのですが、プロだと親が自分で8の場所から配牌をとりはじめなければなりません。
土田プロ。まさか、左8を取るのが面倒くさいだけでは……。
親戚?
麻雀には「東発(南白)つきもの」のように牌に関係性を見出している言葉があります。
土田プロによると白と発は親戚らしいですね。
初めて聞きました。
手牌と心を育てるマージャンセラピー?
土田プロは麻雀教室や講座などの活動にも熱心です。
2016年には「マージャンセラピー」なる講座も開講しました。
牌にも人にも愛される打ち手になるために、単に勝ち負けを競う麻雀ではなく「手牌を育てて心も育てる」というのがその内容。
こうやって説明を書いていてもよくわかりませんが…。
さらに、デジタル理論戦術本が全盛の今の世に逆行するような書籍を出版。プロ30周年を記念して、運を引き寄せるメソッドを詰め込んだ1冊だそうです。笑顔がステキ…。
ここまでくると突っ込みどころが多すぎて、いまさら土田プロに何かを言うのは野暮な気すらしてきます。
解説
土田プロの対局解説では、このような独自の麻雀論を聞くことが出来ます。
面白いので視聴者の人気も高いです。
当たろうが外れようがハッキリ言い切ってしまうのが個人的には好きですね。
インチキ占い師のような、どっちとも取れるような解説は聞いていて疲れるだけです。
オカルトの話だけではなく、シャンテン数や受け入れの広さなどを周りのプロより素早く口にすることもあります。数字的な理論はわかったうえでの「土田システム」なんですね。
基本的にはおしゃべりですが、長丁場の戦いになると沈黙する時があります。寝てませんか?
一人で喋らせると話が暴走するときもあるので、適切なツッコミ役が必要になります。
古い知り合いで仲の良い片山まさゆき氏(漫画家)とのコンビなら最高です。
まとめ
土田浩翔プロについてまとめてみました。
波乱万丈のプロ人生ですが個性的なキャラクターでいまだに人気の高いプロ雀士です。
独特の打ち筋を持つ現役プレイヤーでありながら、「麻雀の鉄人」などを発案した優れた企画力も持っています。
これからも打ち手や解説、そしてファンが楽しめるような企画を期待したいですね。