多井隆晴プロはRMUの代表を務めるプロ雀士です。
かつては日本プロ麻雀連盟に所属していて「最速最強」という異名を持ち、デビューして間もないタイトルを獲る前の若手時代からビッグマウスで注目されていました。
プロ連盟を脱退してからはなかなか表舞台での活躍の場が少なくなっていましたが、ネットの麻雀番組の増加とともに露出も増えてきました。
喋りのウマさから解説としての評価も高く、いまや麻雀番組に無くてはならない存在になっています。
そんな多井隆晴プロについてまとめてみました。
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多井隆晴プロフィール
多井隆晴(おおいたかはる)
1972年3月17日生まれ
東京都の出身
血液型はB型
RMU所属 団体代表
72年生まれなので45歳です。
自らを「隆晴ボーイ」というだけあって、かなり若く見えます。
そのせいかプロ団体の代表という雰囲気は薄いですね。第一線で活躍している現役雀士というイメージのほうが強いです。
昨日ニコニコ生放送で行われた「ワールドシリーズオブ麻雀 プロ日本代表決定戦 by 麻雀ウォッチ -スリアロ予選-」では、RMUの多井隆晴プロが優勝し世界麻雀大会への出場チケットを獲得しました!おめでとうございます!! pic.twitter.com/FhliT8YcNM
— WSOM Japan (@WSOMJapan) 2015年11月11日
デビューから連盟時代
もとは証券会社に勤めるサラリーマンでしたがプロの麻雀大会に出場して好成績を収めたのをきっかけに競技麻雀の世界に飛び込みます。
麻雀プロでは珍しく雀荘での勤務経験がありません。
新人王をあっさり獲ってリーグ戦もとんとん拍子に昇級。すぐにでもタイトルに手が届くかと思われましたが、2位ばかりでなかなか優勝できませんでした。
日本オープンや王位戦で優勝するまではかなり苦労しました。
ただ、この時点で成績は飛び抜けていたためプロ仲間からの評価は非常に高かったようです。
後に多井プロが団体を離れる際、行動を共にしたのも、この時の仲間たちがほとんどです。
連盟時代の多井プロは大言壮語でどちらかと言えばヒールキャラ。
アイドル好きを公言する気さくな兄ちゃんの今とは全然違いました。
このころの多井プロの活躍は、片山まさゆき氏の「オーラ打ち言霊マンボ」という漫画で描かれています。
闘牌はすべて実際の牌譜を使っているというリアルな作品。
巻末に書かれている多井プロのあとがきが、現在のキャラと全く違うので面白いです。
まだ世間ではそこまで注目されていなかった多井隆晴という男にいち早くスポットを当てた片山先生の慧眼にも驚いてしまいます。
主人公の「多口万棒」の他にも「鸛高志」「蒸上淳」「土鋸浩翔」「蟻正義」「干支熊直樹」など、本名を隠す気のないキャラクターたちがたくさん登場します。
巻末の著者近影。たぶん2005年ごろですね。
今の多井プロとあまり変わらなさそうですが、ジャケットの上に思いっきりシャツの襟を出しています。
今と違って、やや柄の悪さが見受けられます。
プロ連盟を退会 RMUへ
2006年、多井隆晴プロは王位のタイトルを持ったままプロ連盟を退会して、新設された日本麻雀機構という団体に移籍。その後、競技団体RMUを立ち上げます。
このとき一緒について行ったメンバーは多く、中でも土田浩翔(十段位・鳳凰位)、阿部孝則(前鳳凰位)、河野高志(前十段位)などのビッグタイトルを獲りまくっている強豪プロたちがごっそり抜けたのは、プロ連盟にとって大きな打撃となりました。
この集団退会事件の原因はいまだにハッキリしません。
多井・河野・阿部の三人の師匠筋に当たる安藤満プロが亡くなったことが関係あるのか、土田プロの方で何か理由があったのか……。
噂では、出て行ったプロたちを失望させるような何らかの不正があったらしい、ということですが真偽は定かではありません。
ただ、多井プロも今や代表という立場ですから、自分の感情だけで不用意な発言をすること無いでしょう。
連盟とRMUの交流が復活してきた今となっては、当時の話を聞けるチャンスはしばらく無さそうです。
さて、RMU内でかつてのライバルたちとリーグ戦を戦い続ける多井プロはドンドン勝ち星を重ねます。
しかし、メディアに強いプロ連盟と違って新団体での活躍は、一般の麻雀ファンにはほとんど届きませんでした。
流れが変わったのはネットの麻雀番組という新たなメディアの出現からでした。
ネット番組出演から多井プロの知名度はぐんぐん上昇。
いつキャラ変更したのかは不明ですが、気さくな喋りと流暢な解説で今では大人気です。
多井プロの人気が上がるとともにRMUという団体にも注目が集まり、今ではリーグ戦の模様が中継されるまでになりました。
雀風
キャッチフレーズは「最速最強」。
速度最優先の打ち方ではなく、その局で一番早く高い和了りを目指す打ち方です。
メンゼンに重きを置いたやや打点寄りの打ち筋で、自分のことを「満貫おじさん」と言っています。
また形よりも場況を重視する雀風で、視聴者をあっと驚かせる打牌を繰り出すこともあります。
異常なほど勉強熱心で牌譜を見るのが趣味だそうです。
新しいゲームに挑戦するとすぐに攻略法を考えてしまうとか。
バラエティ番組でどうぶつドンジャラをした時にも「この場況でライオンは切れねえ」みたいな発言がありました。
ドンジャラにも場況あるんでしょうか……?
[ad#co-1]多井隆晴の強さの評価と天鳳名人戦
麻雀番組の大きな企画で「天鳳名人戦」というものがあります。
ネット麻雀「天鳳」の頂点に君臨する歴代天鳳位たちと、麻雀プロ団体のエース級の選手たちが戦うドリームマッチです。
RMUトップ選手の多井隆晴プロも第一回大会から参加しています。
当初、多井プロはこの大会でボロ負けを喫しました。
スコアや順位も良くなかったのですが、何よりルールに合わせていない打ち方を続けたため内容も悪い方で目立ってしまいました。
この時は「多井は弱い」「豆鳳(天鳳で弱い人)」など批判が集中しました。
出場回数を重ねてルールにもアジャストしてきたので、最近では成績も向上してきていますが優勝戦線に絡むまでにはなかなか届きません。
注目度の高いこの大会での成績不振で多井プロの雀力を疑う声も出ています。
実際にはどうなのでしょう。
私の力では多井プロレベルの雀力判断などとても出来ません。
ですが、RMUは選手の生涯成績を公表しているのでこれが参考になりそうです。
個人的にはこういう長期の成績こそが麻雀の実力を判断する唯一無二の数値だと思っています。
ネット麻雀にハマっている方も考え方は近いのではないでしょうか。
それだけにこの成績を公表するのは勇気がいることです。(プロとしては本来当然のことだが隠す団体が多い)
多井隆晴 | 河野高志 | 谷井茂文 | 仲川翔 | |
対局数 | 972 | 802 | 879 | 794 |
平均順位 | 2.32 | 2.43 | 2.40 | 2.37 |
1着率 | 30.8% | 26.7% | 29.0% | 28.3% |
2着率 | 27.4% | 27.7% | 23.8% | 27.6% |
3着率 | 21.0% | 21.6% | 25.3% | 23.2% |
4着率 | 20.9% | 24.1% | 22.0% | 20.9% |
公表されている成績から一部を抜粋。(日々更新されています)
比較のために成績が優秀な他のプロも並べてみました。
多井プロは対局数も成績でも他の選手を圧倒しています。
雰囲気だけで強いと思わせている名ばかりのプロと違い、明確に数字が強さを物語っています。
これを見れば、少なくとも競技麻雀においての多井隆晴の力量を疑う余地は無いでしょう。
多井隆晴はNMB48のファン?
多井プロは未婚で独身の身。
アイドル好きで知られています。
AKBグループがお気に入りで中でもNMB48のファンだということです。
特定の誰かを推しているわけではなくグループ全体を応援しているとか。
麻雀番組の冒頭挨拶で「RMU総監督、多井隆晴です」などと冗談を飛ばしたことも何度かあります。
握手会に行った回数は4桁を超えていると豪語しており、NMB48の須藤凛々花さんの麻雀番組の講師が鈴木たろうプロ(協会)に決まったニュースを聞いて歯噛みしていました。
ちなみに、連盟在籍時代に好きだったアイドルは辻希美さんだそうです。(2000年代前半くらい?)
大丈夫かな、この人……。
林修と似ている?
多井隆晴プロとTVで活躍中の林修先生がソックリだと言われています。
林先生も麻雀好きなんですよね。
最強戦の著名人予選にも出場していました。
う~ん、似ているようなそうでもないような。
髪型や面長なところが似てないこともありませんが、よく見れば雰囲気だけですね。
目鼻立ちやあの特徴的な口元などは全然違います。
まとめ
多井隆晴プロについてまとめてみました。
2位ばかりのシルバーコレクターになったり移籍でゴタついたりと紆余曲折はあったものの、雀士個人としてもまだまだ打ち盛りですしRMUの今後の活動も楽しみです。
これだけ人気の高い雀士になったのでキャラ変更して正解でしたね。
今後も麻雀のプレイヤーと解説、さらには麻雀界そのものの発展のために活躍してくれることを期待しています。