井出洋介氏は麻将連合-μ-(ミュー)の代表を長年勤めたプロ雀士です。
競技麻雀や健康麻雀の普及に尽力してきました。
以前はTVの麻雀番組「THEわれめDEポン」の解説もしていたので、そこで井出プロを知った方も多いんじゃないでしょうか。
メディアへの出演の歴史は古く、麻雀プロの中でも非常に知名度の高い存在です。
そんな井出プロについてまとめてみました。
[ad#co-2]Contents
井出洋介名人の実戦麻雀
1987年に井出プロの名前がついた「井出洋介名人の実戦麻雀」というファミコンソフトが発売されています。
まだ麻雀ソフトが成熟していない時代のもので、二人打ち・専用コントローラー必須のゲームでした。
私はまだ麻雀のルールを知らない子供でしたが、「勝ち逃げは許さない」という井出プロ出演のこのCMだけは記憶にあります。生まれて初めて目にした麻雀プロでした。
ちなみに名人とついているのはダテではなく、この当時最も権威の合ったタイトル名人位を持っていたからです。
井出プロは三連覇を含み通算五回も名人位を獲得しています。
昔はよく井出名人と呼ばれていましたね。
井出洋介の麻雀本
井出プロは数多くの麻雀本を出版しています。
上級者向けの指南書よりはビギナー向けの入門書が多いですね。
麻雀ギャグ漫画「スーパーヅガン」(片山まさゆき著)には、井出プロが押し入れに隠してある大量の返本を主人公豊臣くんに売りつける場面がありますが、実際の売れ行きは非常に良かったようです。
今でも本屋さんの麻雀コーナーには井出洋介本が並んでいます。
この印税があるからこそ、他の麻雀プロのように別の仕事を持たずにプロ活動に専念できたそうです。
井出洋介の息子?
井出プロには娘さんがいることがツイッターで明かされています。
ところが聞いたことのない息子の存在が話題になったことがあります。
これは同じプロの世界に「井出」という名前の男性が現れたからだと思います。
日本プロ麻雀連盟の井出康平プロが立て続けにタイトルを獲ったので、この人は井出洋介の息子では、と勘違いした人達の噂に上がったんですね。
もちろん二人は無関係です。
[ad#co-1]桜井章一との確執とは?
井出洋介プロと桜井章一氏の間に何らかの揉め事があったとされています。
ちょっと喧嘩したというレベルではなく、「桜井が井出を軟禁した」という穏やかでない話です。
井出洋介軟禁事件
93~94年ごろ、井出が雑誌で桜井批判の記事を書いたことに桜井が激怒。
深夜に井出を呼び出して弟子とともに多数で取り囲み、詫び状を書かせた事件
これは最近出てきた話ではなく、十年くらい前からネット上で流れている噂です。
本当にこんな事件があったのでしょうか?
ポイントごとに検証してみます。
93から94年
時代的には伊藤優孝、佐々木秀樹と桜井に師事する打ち手が最強戦を制した時期。
雀鬼流の人気が高まっていました。
95年の第五期最強戦の映像に井出プロから桜井氏ににこやかに会釈する場面があります。
井出プロは対局中なので無視してもおかしくないにもかかわらずわざわざ挨拶しているところを見ると、この時点で二人の間に揉め事があったようには見えません。
雑誌で批判記事
当時の近代麻雀は「別冊」「オリジナル」「ゴールド」と月に三誌発行されていましたが、井出プロのそのような批判記事が掲載された記憶はありません。
あるとすればプロ団体が発行していたような他の媒体でしょうか。
ただ、近代麻雀以外の麻雀誌は非常にマイナーで仮に批判記事が載ったとしても影響力はたかが知れています。
人気上昇とともに雀鬼会への風当たりも強くなってきた時期なので、旧知の間柄である井出プロに批判されたとすれば、桜井氏が怒った可能性はありますね。
呼び出して弟子とともに囲む
これは違和感がありますね。
もともと桜井章一氏は、雑誌のコラムや弟子たちだけの集まりでは他者を激しく非難することがありますが、実際の直接対決はほとんどしていません。
直接会うと攻撃性は影を潜めるんですね。
これをヘタレと見る向きもありますが、「意外に優しい人だった」と人を惹きつけるポイントにもなっていたようです。
果たして桜井氏が「呼び出して」文句を言おうとするでしょうか。
ですが、当時の雀鬼会にはたくさんの会員がいました。
ガラの悪い弟子たちに煽られて引っ込みがつかなくなった可能性はゼロではないですね。
二人が対面した時に強面の弟子が周りにいたとすると、井出プロが脅されていると感じても何ら不思議はありません。
結論
いい加減な噂レベルではなく、二人の内どちらかがこのことに言及しないかぎり真実は藪の中でしょう。
二人の親交がある時期からぷつりと途絶えたことや、麻雀界の歴史を振り返る事が多い「井出洋介のぶっちゃけ!ギリトーク」でも桜井章一の話題を避けていることから、何らかの確執があったのは間違い無さそうです。
さすがに軟禁うんぬんは考えにくいと思いますけどね。
最近では元雀鬼会の藤田晋氏とのトーク中に桜井章一の名前が登場しました。
井出プロにとって桜井氏のことは、絶対タブーというわけでもないようです。
井出洋介の雀力
井出洋介プロの麻雀の実力はどのくらいでしょう。
古くは名人位や最高位、王座などのタイトルを獲得しています。
また所属団体である麻将連合のBIG1カップというタイトル戦も三度制しています。
麻雀プロとして十分な実績がありますね。
その打ち筋は自身のこだわりもあって独特です。
リーチが極端に少なくかなり守備寄りの雀風を貫いています。
これは普段井出プロが戦っているルールが一発裏ドラ無しだということも大きく影響しているでしょう。
一般の麻雀ファンがそっくり真似をするのには向いてなさそうです。
【追記】
2017年に61歳で、麻将連合の頂点「第15期将王」を獲得されました。
意外ですが井出プロの将王はこれが初戴冠。
同世代のベテランプロの大半が第一線から退いていることを考えると、ものすごい快挙ですね。
まとめ
井出洋介プロについてまとめてみました。
井出プロはトーク番組で後進に道を譲るような意味の発言をされていました。
その言葉の真意はわかりませんが、何と言っても初めて目にしたプロ雀士なので思い入れはあります。
これからも対局番組などで東大式麻雀を見せ続けて欲しいですね。